産後の傷が癒えてきたのもつかの間、長い期間腰痛を訴えるママも多くなります。

また妊娠中から腰痛で、産後もなかなか治らないという話もよく聞きますよね。

そんな産後のママには、骨盤矯正が適しています。

しかしいつから骨盤矯正ができるのか、いつまでどのくらいの期間続けなければならないのか気になる人も多いのではないでしょうか。

ネット上にも様々な骨盤矯正に関連する情報が掲載されていますが、その中でも骨盤矯正

そこで今回は産後の骨盤矯正の必要性や、いつからやるのが良いのかといったところを詳しくご紹介していきます。

産後に骨盤矯正が必要になる理由

産後多くのママが抱える腰痛の悩み、そんな時どうして骨盤矯正が必要なのでしょうか。

実は、産後の腰痛は妊娠中から始まっていたのです。

では産後に骨盤矯正が必要になる理由を4つ、見ていきましょう。

妊娠中から骨盤が開くため

妊娠中から骨盤が開く

赤ちゃんが産道を通って産まれてくるには、通常よりも骨盤を開いておかなければなりません。

妊娠中に骨盤をスムーズに開くために作用するのが「リラキシン」というホルモンです。

リラキシンは妊娠すると分泌が増えますが、月経時にも経血の流れをスムーズにするために分泌されています。

リラキシンには骨盤の恥骨部分の結合を緩める作用があり、骨盤が出産時に開きやすくなるのです。

妊娠中の腰痛といえば、妊娠後期をイメージします。

しかしリラキシンは妊娠初期より分泌するため、妊娠中はずっと腰痛に悩む女性が意外と多いんですね。

そして、このリラキシンのおかげで、赤ちゃんが産まれるときに骨盤が大きく開くようになります。

それと同時に骨盤が開いたままになってしまうため、産後に骨盤矯正が必要となるのです。

産後に骨盤が元に戻りにくい

産後に骨盤が戻りにくい

出産時に赤ちゃんが通るため、骨盤は大きく開くのが特徴です。

骨盤が開くときは赤ちゃんが通るので勢いをつけて開きやすいのですが、元に戻るのはなかなか難しくなります。

産後はゆっくり骨盤は元に戻っていきますが、必ずしも妊娠前の状態にぴったり戻るのではないのです。

骨盤がズレたまま閉じていったり、開いてなかなか戻らないこともあります。

産後の骨盤矯正はこの元に戻りにくい状態をスムーズにしてくれる作用があるので、出来る限りおこなったほうが良いのです。

骨盤底筋に負担がかかるため

妊娠中は時間が経つごとにお腹の中の赤ちゃんが大きく成長するため、お腹を支える骨盤底筋に負担がかかっています。

骨盤底筋は内臓を支えてくれる働きがあるため、弱ると産後に下腹がぽっこり出てしまう可能性があります。

また膀胱を支える筋力が落ちてしまうため、尿もれなどにも悩まされることに。

骨盤底筋に負担がかかると痛みなどの他にも嫌な症状が出てきてしまうので、骨盤底筋を鍛える必要があります。

骨盤底筋を鍛えることが、産後の骨盤矯正にもつながるのです。

産後の姿勢が悪くなりやすい

姿勢が悪い

産後は体のあちこちに痛みが出るのと同時に、育児や頻回の授乳などで姿勢が悪くなりやすいのです。

産後は赤ちゃんが通った後の骨盤が開いたままになっているため、この時に姿勢が悪いと骨盤が歪んだまま閉じていってしまいます。

骨盤が歪みがあると元の位置に戻るのが困難になるので、腰痛など痛みの原因になるんですね。

斜め座りをしたり横向きで寝ていたり、意外と日常の中で姿勢は簡単に乱れやすいものです。

だからこそ産後の骨盤矯正で姿勢が悪くならないように、正していく必要があるんですね。

いい姿勢は健康にも良いので、姿勢の美しさをキープすることも重要です。

産後に骨盤矯正をおこなわないとどうなる?

産後に骨盤矯正をおこなわないと、どのような弊害があるのでしょうか。

産後に快適に生活するために、骨盤が歪むとどうなるのか具体的な症状を見ていきましょう。

慢性的な腰痛に悩まされる

腰痛に悩まされる

出産後は1年ほど骨盤が柔らかくなっており、骨盤矯正をするには適した期間になります。

しかし産後に骨盤矯正をおこなわないと、多くの場合骨盤が開いたまま固まってしまうのです。

現代女性は昔に比べて運動不足で筋力が弱く、妊娠していなくても骨盤が緩んでいる場合が多いんですね。

それに加えて出産時に骨盤が開くので、余計に産後の骨盤の緩みがひどくなります。

このことで腰痛を引き起こし、骨盤の結合部である恥骨が痛んだり股関節に違和感が出たりしてしまうのです。

産後長く慢性的に腰痛が続くという場合は、骨盤矯正をきちんとやらなかった人に多い傾向にあります。

少しの腹圧で尿もれしてしまう

腹圧で尿もれ

産後の骨盤矯正をおこなうことで、骨盤を支える筋肉である骨盤底筋を鍛えることができます。

骨盤底筋が弱まると膀胱の筋肉をキュッと締めることができなくなり、尿もれが起こりやすくなるのです。

妊娠中にお腹が大きくなり体型が変化すると尿もれしやすくなるのは、骨盤が緩んでいるためなんですね。

産後も骨盤矯正をせずに緩んだままだと、少しの腹圧で尿もれをしやすくなります。

くしゃみや大きな声を出すたびに尿もれが起こるのは、とてもストレスを感じますよね。

そのため産後の骨盤が柔らかい時期のうちに、骨盤矯正をおこなうのがベストなのです。

体型が崩れやすくなる

体型が崩れやすい

骨盤の緩みからくる骨盤底筋の筋力の低下は、尿もれ以外に下腹が出やすくなることがあります。

骨盤底筋は腸や子宮などの臓器を支える働きがあるため、産後の骨盤矯正をおこなわないと体型が崩れやすくなるのです。

重たい臓器を支えきれなくなって下に落ちやすくなることから、体型の崩れ以外でも子宮脱のリスクも上がります。

産後に骨盤矯正をしておくことで骨盤底筋の筋力低下を予防でき、体重と体型を早めに戻してダイエットにつながるんですね。

産後の骨盤矯正はいつからするのが良いの?

産後の骨盤矯正はいつから

産後の体調を整えたり体型を戻したりするためにも重要な骨盤矯正ですが、いつから始めるのが良いのでしょうか。

一般的に骨盤が柔らかい状態なのは産後1年間くらいですが、その中でも特に骨盤矯正をおこないやすいのは産後6ヶ月までです。

骨盤矯正は産後なるべく早い時期からおこなうのが良いのですが、産後1ヶ月間は悪露も出ているため安静に過ごす必要があります。

産後1ヶ月は無理に骨盤矯正をすると体調を崩してしまう恐れがあるので、1ヶ月健診後医師の許可をもらってからおこないましょう。

骨盤ベルトなど体に負担をかけない方法であれば、産後すぐでも辛くなければ可能です。

骨盤の歪みが大きい時はなるべく産後3ヶ月までに骨盤矯正を始め、腰痛が改善してくる1年くらいまでではコンスタントにおこなうのが良いでしょう。

しかし産後は思ったよりも体がダメージを受けているため、無理はしないようにしてくださいね。

一気に頑張るよりも、毎日少しずつでも継続することが大切です。

産後の骨盤矯正はどのような方法がある?

産後の骨盤矯正をする際、どのような方法があるのでしょうか。

自分に合った骨盤矯正をすることで、いつも快適におこなうことができます。

それでは産後の骨盤矯正の方法を3つ見ていきましょう。

骨盤ベルトなどの矯正器具を装着

産後すぐからおこなうことができるのが、骨盤ベルトを使った方法で人気があります。

骨盤をベルトでギュッと締めることで、開きっぱなしになった骨盤が閉じるのを助けてくれるのです。

骨盤ベルトは寝ている時とトイレの時以外は、なるべく着けるようにすると良いでしょう。

骨盤体操を少しずつおこなう

骨盤体操

産後1ヶ月を過ぎて体を動かせるようになったら、骨盤体操を少しずつおこなっていきましょう。

最初は仰向けに寝ながらおこなうなど、体に負担がかからないようにします。

慣れてきたらストレッチやスクワットなどをして、骨盤を元の位置に戻しやすくしましょう。

簡単に出来るので、是非行ってみてください。

整体院でマッサージしてもらう

マッサージ

産後1ヶ月を過ぎたら、整体院で骨盤矯正ができるようになります。

プロである専門家の手を借りて施術を受けることで、より効率的に骨盤を元の位置に戻すことができるのです。

費用がかかるのと、回復まで何度か通う必要があるので時間とお金に余裕がある場合はおすすめですよ!

まとめ

産後の骨盤矯正

産後の骨盤矯正の必要性や、いつからやるのが良いのかを詳しくご紹介してきました。

妊娠中から骨盤がホルモンの作用で緩んでくること、産後は開いたまま固まってしまうことなどから骨盤矯正が必要になってきます。

産後に骨盤矯正をせずに放置すると、尿もれしやすくなったり体型がなかなか戻らなかったりする可能性があるんですね。

産後の骨盤矯正をいつからおこなえば良いのかというと、1ヶ月健診が終わってから6ヶ月までにおこなうとより効果的であると考えられています。

骨盤ベルトを巻いたりスクワットなどの骨盤体操をしたり整体でケアしてもらう方法があるので、自分に合ったやり方をしましょう。

決して無理はしないように、産後の体を整えていきたいですね。